脂こってり、ガッツリ極太面、豚ウマウマ~ラーメン二郎の魅力とは | B級グルメを愛してる!

脂こってり、ガッツリ極太面、豚ウマウマ~ラーメン二郎の魅力とは

よく人に「ラーメン二郎とはどんなラーメンなのか?」と聞かれる

私はその時に「ラーメン二郎はラーメン二郎というラーメンだ」と答える

つまり、どの世界にも存在しない、オンリーワンの存在なわけだ

 

私のブログにもたびたび登場しているゆえ、ついにその本尊へと迫ってみた

 

jiro

 

まず、「今日は二郎を食べる」と決めた日の朝から、

ラーメン二郎との戦いは始まる

いくらお腹がすいていようと食事は厳禁だ

空腹状態を維持したまま、二郎に行くのがベストである

迂闊に何か食してしまったら、その日は二郎をあきらめるべきであろう

あとで後悔するハメになるのだから

 

初めて二郎を食べる人には三田本店の二郎をお勧めする

ここの二郎こそがKING OF 二郎なのであって

他店とは明らかに味の面で違うのだ

三田を食わずして二郎を食べたなどと言って欲しくはない

 

さて、入店。まず券売機で「大」か「小」かを決める

よほどの大食漢であっても初二郎の時は「小」にすべきだろう

「大」を普通のラーメン屋の大盛りくらいに考えていると地獄のような苦しみを味わうことになる

だされた物体は決して登頂できない絶壁の山、に感じられることだろう

次に豚(チャーシュー)の量を選ぶ

豚入りで5枚、豚ダブルで8枚入りだ

若い頃は「大ダブル」(「大」で豚ダブル)を食べたあとにまだ小なら食えるんじゃないかと思っていたが、いまは「小」でも大変厳しい。豚はもちろんシングル、ついうっかり豚ダブルなどにしてしまうと麺までたとりつくまでが大作業になる。

 

さて、いよいよラーメンの登場である

ここでかっては「二郎呪文」なるものが大仰に唱えられたものだった

「大ダブル野菜辛めにんにく脂増し増し…」みたいな

初心者は皆が次々と呪文を唱えていく中、

「ラ、ラーメン」と口走るのが精一杯だった

しかし、券売機制度になってからはこの呪文制度も姿を消した。

とりあえず券だけ出しておけば、なにもいわずともラーメンが出てくる

初心者に優しい時代になったモンだ

ちなみに現在ではニンニク入れますか」の言葉が店員さんから発せられる

いらない場合は「いりません」ときっぱりと言いましょう

 

まずラーメンが出されたら豚と野菜をグッと押し込み箸を入れられるスペースを作る。

できた隙間から箸をこじいれ麺をつまみ出す

5口程食べたら豚と野菜をスープの中にさらに沈める。
これでようやくスープが飲める状態になった。
でもって、スープをグッとすする。
今日のはなかなか良い。この時点で「今日はイケる」との感触を得る。
然るに豚をかじりつつ、麺を掻き込む、ひたすら掻き込む。
スープを飲む、グイグイ飲む。
半分あたりまで来るとかなり腹がふくれてくる。
「もう逃げ出したい…」

そんな気分にさえ襲われる。
隣の大ダブルの男はさっきから2、3分箸が止まっている。
そんな弱気を打ち消すように再び麺に挑み掛かる。
しばらくするといわゆる

「二郎’S HIGH」と呼ばれる状態になる。

なんだか楽になるのである。
ここまでくれば勝ったも同然だ。
残りは余裕を持って食べる。
周りを見る、自分より早く食べているヤツはいないか確認するためだ。
もうあと少しというところでアクシデントが発生する。
なんとスープの中にまだ豚が1枚隠れていたのである。
これは迂闊だった。
この時期の豚は鉛のように心にずっしりと響く
おそるおそる一口かじってみる。
ダメだ、厳しい…
もうここまで頑張ったんだからいいじゃないか、残したとしても誰も責めないはずだ、と自分に言い聞かせてみる。
そうだ、オヤジだって文句は言うまい。よし残そう、もう限界なんだもんね、と心の悪魔が囁く。
丼をカウンターに置いてしまおうというその時になったハッと正気に戻る。
いかん、自分に負けてはいままで築き上げた二郎人生が意味をなさなく成るではないか
最後の気力を振り絞って、豚を食らう。
もう残りは少ない。
丼の底から残りの麺をすくい取る。
チッ野菜にしなきゃよかったぜと箸にからみつくもやしの束を見て思う。
最後の一滴のスープを飲み干す。
ふー、ミッション終了。スープや麺を残している面々が「こいつやるな」という目で見る。
フフフとほくそ笑む。充実感が体内を駆けめぐる。
全部食べて良かった

しかし、なぜ人類はこうまでして二郎を食べるのか?
それは二郎を食べたものしかわからない運命なのであろう。


●「ラーメン二郎」

 東京都港区三田2-16-3

 営業時間:10:00~16:00(麺がなくなり次第終了)

 定休日:日曜