本場・讃岐うどんはアナーキーか?~四国・九州旅情編その1~ | B級グルメを愛してる!

本場・讃岐うどんはアナーキーか?~四国・九州旅情編その1~

GW特別企画をしてみることにする。

題してぶらーり四国・九州味巡りの旅。

どんな迷物に出会えることやら…

去年のことだが、ふと讃岐うどんが食べたくなって、高松に行ってみることにした。

ちょうどその頃、はなまるうどんの東京進出にともない讃岐うどんブームが沸き起こったが

前々から本場のアナーキーさを体験したいと思っていた。

信じられないくらいの激安価格、店とは言えない感じの掘っ立て小屋、全自動セルフサービスなシステム

ムムム、讃岐うどんおそるべし…である。

そんなわけで車でいざ高松へと向かったわけである。

3日後、高松に到着。なにせ高速を使わなかったもので時間が掛かる。

まさに自動車ぶらり旅の世界ですな。

讃岐うどん屋はだいたい2時過ぎには終わる。

うどんなんてもんは昼に食うもんなんだよ

という讃岐人の心意気が現れていると言えよう。

粋な讃岐人は夜にうどんを食わないのである…よく知らんけど

sanuki


見聞した結果、DEEP讃岐うどんを探し求めていたら、

ある一軒の店にたどり着いた。

「なかむら」

ここは讃岐うどん用語で言うところの製麺所タイプの店舗だ。

製麺所タイプとは元々は玉売りの製麺所で、副業でうどん屋もやってます的なノリの店である。

店構えは農家の納屋、 単なる民家風など外からはうどん屋とはわからない。

というか、店なのここ?という感じだ。

よって、一般店みたいにテーブルがあって、椅子があって、メニューがあって、店員さんがいて…

といったものは一切ない。

完全セルフサービス。

どのくらい完全かというと客の作業工程は以下のようになる

・店に入る

・食器棚から自分の丼を一つ選ぶ

・うどん置き場から大か小のうどんを選び、しかるにうどんを掴み取り自分   の丼に入れる。(釜揚げうどんの場合は、大釜の前で大か小かを告げて待つ)

・ネギ切り場で包丁を持ち、自分用のネギをせっせと刻む

・ダシが入っているタンクからダシを丼につぐ

・トッピング用の天ぷらなどを選ぶ

・お金を払う

以上、である

つまり何から何まで自分でやるということだ。

かってはネギがない場合は裏の畑から客が引き抜いてきていた、という話もある。

うーむ、こんだけセルフだとなんだか自分の家みたいな愛着さえ沸いてくる。

自然っていいなぁ~とさえ思う。

しかも、値段もいまどき学食価格の100円~

泣かせるぜ、讃岐野郎。

その県を代表する名物が100円で食えるところなんて他には絶対にない!

おそらくエンゲル係数もブッチ切りで低いのであろう。

県内総生産も鳥取・島根と肩を並べているかもしれない…

余談になるが、各種調べてみたら鳥取県と島根県はもの凄いライバル関係にあることが判明した。

地方交付税依存度 1位 島根 3位 鳥取(国からの補助金なしにやっていけない県)

地方債現在高  1位 島根 6位 鳥取地方債の県民1人あたりの借金高)

人口の少ない県 1位 鳥取 2位 島根

県内総生産の低い県 1位 鳥取 3位 島根

高額納税者の少ない県 1位 鳥取 2位 島根

コンビニの少ない県 1位 鳥取 2位 島根

などなど…

鳥取がわずかに島根を押さえてTOPの座を死守か

なんのTOPだかわからんが。

ちなみに香川県の県内総生産は低い方から数えて11番目である。

上には上があるもんだ。

今度、島根・鳥取問題についてじっくりと考えてみたい。

話は大きく脱線してしまったが、結局のところ讃岐うどんは作る楽しみが最大のごちそうだな、という話。

自分で作ったうどんを庭先で食べるのもまた風情。

讃岐式オープンテラスはのどかでよい。

ちなみにこの手の掘っ立て小屋風讃岐うどん屋は店にたどり着けないことでも有名。

本場の讃岐うどんは初心者泣かせの食べ物なんである。

●「なかむら」

 丸亀市飯山町西坂元1373-3
 0877-98-4818 

 営業時間:9:00~14:00 

 定休日:火曜