鍋焼きラーメンの繰り出す三位一体攻撃とは?~四国・九州旅情編その2~ | B級グルメを愛してる!

鍋焼きラーメンの繰り出す三位一体攻撃とは?~四国・九州旅情編その2~

さらに旅は続くんであった。

高松から大歩危、小歩危を越えて、一路、土佐へと向かう。

旬のカツオを食いたいぜ!という食念が坂本龍馬の故郷へと向かわせる。

カツオ、いただきました。

土佐のカツオはわら焼きでボワーッと一気の強火であぶる。

見た目も華やか。

表面はカリカリ、中身はジューシーで、おいしゅうございました。

しかし、今回はカツオの話ではないんである。

高知県須崎市に眠る、まだ見ぬ強豪「鍋焼きラーメン」を食べにいくのであった。

鍋焼きラーメン…誰もが想像つくことと思うが、鍋焼きうどんのうどんをラーメンに変えてみました、

という発想の基に生まれた食べ物、に違いない。

ちなみに50年も前からあるれっきとした町の名物だということだ。


ラーメンを煮込んだりしたら麺やわやわで、なんかこう歯ごたえのない、なよなよした食べ物なんじゃないか」と思いつつ、いざ須崎へ。

元祖・鍋焼きラーメンの味を忠実に守っているという「橋本食堂」へと向かう。

メニューを見ると鍋焼きラーメン、ごはん、ビール、以上、であった。

アツアツの鍋焼きラーメンをつまみにビールを飲むのか?

ちょいと疑問だ。

注文してから土鍋で煮込むためかちょいと時間が掛かる。

待つこと10分、土鍋が運ばれてくる。

蓋を開けるとグツグツと煮込まれたラーメンが姿を見せる。

スープを一口すすってみる。

あち

古き良き日本の鶏がら醤油スープである。

しかし、煮込んでいるだけあって透明感があるスープ、というわけにはいかない。

コクはあってそれなりに美味である。


ちなみに鍋焼きラーメンの7つの定義というのがあって以下の通りである。

1. スープは、親鳥の鶏がら醤油ベースであること
2.麺は、細麺ストレートで少し硬めに提供されること
3.具は、親鳥の肉・ねぎ・生卵・ちくわ(すまき)などであること
4.器は、土鍋(ホーロー、鉄鍋)であること
5.スープが沸騰した状態で提供されること
6.たくわん(古漬けで酸味のあるものがベスト)が提供されること
7.全てに「おもてなしの心」を込めること

ということだ。古き良き鍋焼きラーメンは、具まで指定されているんである。

まわりをみるとみんなご飯と一緒に食べている。

ので、慌ててごはんを注文する。

ラーメンを食べる

たくわんを囓る

ごはんをかき込む

この三位一体攻撃が鍋焼きラーメンのフォーマルな食べ方らしい。

グツグツ煮込んで濃厚になったスープで口腔内がもったりとしてきたら、

酸っぱいたくわんで口直しをする、というのが正しいのである。

最後には残ったご飯をスープの中に入れて、雑炊風にするのもまた良し、

あー、満腹満腹、ってなもんである。

季節は真冬。飲んだ後とかに食べたら幸せだろうなぁ、と思う。

夏は勘弁

鍋焼きラーメンが全国区になれない理由もそのあたりが原因かと。

冬はいいけど夏はちょっとね、じゃ悲しすぎるぜ鍋焼き野郎!

ちなみに私がよく行くうどん屋では鍋焼きうどんは冬期限定である。


purin

さて、鍋焼きうどんも食ったし、次の目的地へ行こうかとブラブラ歩いていたら、

鍋焼きプリンなるものを発見した。

「やや、こ、これは…」

どうみてもプリンには見えない。

麺はマロン、スープはカラメル、具はシュークリームや黄桃などなど。

味は…なんか微妙っす。

プリン味のラーメンってな感じで。

まだラーメン味のプリンの方がうまそうだが、どんなもんでしょう?

●「橋本食堂」

 高知県須崎市横町4-19

 0889-42-2201

 営業時間:11:00~15:00

 休業日:日曜、祝日